六月にみた
砂浜にまして白く
海に洗われるたびに
やわらかだった
きみの肌が
よろこびに
ふるえていた
明けがたに敷かれた
シーツの上で

きみの土地
はためいては
朝露にぬれ ....
月の上で
くしゃみをすれば
魂はどこか
遠くへ
行ってしまう
宇宙の
広がるかぎり
体は
後退してゆく
永遠に
ムーンウォークのように
その橋
みらぼーの下
をながれる
らせーぬ
二人のあい
を思い出すのか
苦しむたびに
おとずれた
喜びみたく

陽よしずめなれよ鐘
それでもまだ
ここにいるし

手に手をと ....
ミラボー橋の下を流れてゆく
ラセーヌは
そしてぼくたちの愛は
また
思い出されるのか
喜びはやってきたのだから
苦しむたびに

暮れよ 陽も 鳴れよ 鐘も
そのたびに ぼくはまだここ ....
あなただけが頼りだった。今はもう、私の老いた手は土を掘ることしかできない。かつて嗅いだあなたの匂いにもまして、この土が私をむせかえらせるのなら、あなただけが頼りだったあの年月は、今はもう、太陽のように .... まだ青いまま
棚引いているとしても
摘みとられたのなら
夜が明けたのだろう

五月の砂浜より
六月の遠浅がなお白いのは
太陽にうち砕かれた
おまえの白骨が
どの砂漠よりも速く
流れ ....
東京が
くちびるから
たそがれてゆく

秋口に
太陽の首を
刈りとったのは

鋭いほど
耳に残るものも
ないのだから

夜の
冷たさは
みちた春の
しずけさ

声にみ ....
しずかな星のみちゆくみち
ここ
その道に振りむけば
また
かえってゆく者たちも
うつくしい

魂を彩れば
彩るほどふるえた
色とは
光のこと
ひかるものはみな
震えるのだから
 ....
活けられた
あしも茎も
垂線のむこう
まなざしに分かたれ
きめ細かで
しべも口もまだ
ざらついていた
肌に
注がれ
開かれてゆくところ
注がれては
省みることを忘れた
めも鼻も ....
彼女たちの多くは
南方の島々へと
逃げる
言伝も
雨の日もなく
つつがない日々が
いっそう鮮明になってゆくのは
欲深くもなく
遮られることもない
まなざしの脆さが
北国に根ざす
 ....
悲しみは
始発前に
環線を滑ってゆく
車たちや
過ぎてゆく信号の
きらびやかに
明け方の眠たさも
まぶしさも
知らない

縞馬の
しじまも
魚たちの
沈黙もまた
明け方の憂 ....
刈りとられ
跳びはねてなお
夜になると猥らだった
言葉たち

摘みとってゆく六月の光は
無いようで
そこにあった
緑たちに
ろ過され
打ち砕かれた先に
また
芽吹きはじめる
 ....
庭先に佇んでいたものたちのことも
雨宿りをした六月のことも
匂い立つ土や
おまえの首すじ
おまえの乳房がしなだれてゆく午後には
もう振り返ることができない

36度5分の雨が
37度5 ....
石黒(13)
タイトル カテゴリ Point 日付
_自由詩611/1/2 20:59
eternal moon walk自由詩010/1/28 13:36
みらぼー橋自由詩210/1/23 11:44
ミラボー橋自由詩310/1/23 0:53
_自由詩110/1/16 1:42
自由詩310/1/13 2:07
自由詩210/1/12 2:47
自由詩210/1/10 12:54
自由詩309/12/31 15:45
自由詩309/9/27 14:27
自由詩309/8/22 5:35
自由詩209/6/23 14:29
自由詩809/6/7 13:16

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