深い悲しみを溶かした色をした夜は
音のないいつしみで満たされて静かに
涙に濡れた木々は
かみさまのことを考えるのだろう

夜の底に沈むもののことなど
誰も想起しやしないと
諦めたのは ....
こころについた傷は きえないの ぜったいに

雪が黒いアスファルトに吸い込まれてく

天からきたものたちは

天に還るなんて 嘘



こころについた傷はね 治っても 痕 消えない ....
河原の
やさしい石
触ったら
さらさら

河原の
ちいさい石
拾ったら
すべすべ

河原の
しろい石
包んだら
すやすや

河原の
まんまるい石
ぶつけたら
からわ ....
天空みたいになめらかに
すいと飛んでいくみたいに
夏の夜の終わりみたいに
死んでしまった人
のことを考えてるよ


ちいさなわたしの部屋だから
プラネタリウムもすこし窮屈で
電気のか ....
そらのうえのうみは

いつもさらさら

かぜのおどるうみ


くるぶしのあたりで

さふさふ ささふ

くすぐったくて

つめたい あおいろ


あめいろのひかりの ....
箱庭の中に
ふりそそぐ春の雨は
ぎんいろの ひかり

松の木の葉の先の 
あの ほそいほそいところまで
全部 ゆるす みたいに
丁寧に 丁寧に降る雨

小鳥が
木の下で雨やみを ....
この夜を渡る

さかなたちは眠りをしらない

そういうふうに作られたから

それを不自由だとも思わない







時計台の上で

ねじまき係の少年が

ただ夜 ....
僕の手のひらは
君のよりほんのすこしだけ大きい
ふたつ
おでこを重ね合わせて
つめたい ぬくもり


鳥がないてる
白いやつ そう
尾羽の先が 透明のやつさ
ふるるるる ....
「つきの夜の歌」を歌ってと君はいった
そうじゃなくて 第二楽章のほうよと君はいう


ららるあ つきの
夜にすむものたち
うたをうたいなさい
ららるあ 
つきの ひかりの

うたを ....
流れてく
何か 善いもの

流れてく
何か 悲しいもの

流れてく
何か 愛しいもの

緑色の深い河が
ごうごうと{ルビ常世=とこよ}の国へと流れてく

お別れの日に
笹舟に ....
水曜日の底に沈む

おだやかな憂鬱を

静かに食む

紅色の金魚


希う{ルビ=こいねがう}

希う

明るい日差し


光はたおやかで

あまり

あまりた ....
小さな頃の砂場の匂いを覚えてる

太陽と土と水と消毒液と、

子供の手のひらの匂い

如雨露の水をさぶさぶとそそいで

川ができた 虹ができた

おやつの時間だから

でも、お ....
わたしがまだいきているから

かなしくてうれしくてたのしくてさびしい

それにきづいてしまったので

ひとりでおどるつきのよる


まっしろなまっしろなかみをひろげて

そのうえ ....
ざぶざぶと流れてく

川は 孤独を知らない


ゆらゆらの橋を渡る

透明な人たちを

見送る僕は

少しだけ こどく


遠く遠くの

さざなみの

空と雲と ....
淋しいからひとり


サンダル履きの公園の夜は

ぺたぺた鳴って

つきあかりの ひとつ ふたつ

ジャングルジムに落ちて さらさら


こねこのあばらは細く細くて

何度 ....
(15)
タイトル カテゴリ Point 日付
更夜自由詩114/11/8 14:42
ゆきのはら自由詩212/3/20 12:23
石ころ自由詩3*11/6/21 16:27
ほし自由詩411/6/15 1:24
てんごく自由詩410/8/9 0:14
春の雨自由詩709/4/21 23:32
僥倖自由詩408/11/27 1:30
離宮自由詩308/11/19 0:07
つきの夜の歌自由詩708/10/13 21:44
常世自由詩308/10/7 20:09
水曜日自由詩308/10/4 20:44
におい自由詩108/10/3 22:37
おどる自由詩208/9/27 22:10
神様自由詩207/5/24 23:56
公園自由詩407/5/9 0:42

Home
0.09sec.