「なにも着ていないの? ひとつ
あまらせているから、きみにあげる。」
待ちに待った、台風の日です。
家に上げたら、育つのにどのくらいかかるの
か、あと数秒で折れてしまいそうなきみが傘
で ....
屋上にいると からだはんぶんずつ消えていきそう ゆうしてっせんが空をてっぺんから
だめにする、僕のあしもとのおもみがなくなり、飛んでいく鳥の骨を抜きとってしまった、
「ひる」口にできない。つた ....
街の境界で
2才児が、
空を裂いていた。人々のさまざまな傘が壊れだし
小さなハミング
ひびきにとらわれる、成長痛
からだの隅々で、こんなに軋むとは
思わなかったね
次から次へと間違いを正 ....
「名乗れば」 と
あおざめて、絶つ 色黒の 文みゃく馳す空 やけに音なく
母が泣くので
腹から ときどき
こぼれた
、咲かない裂かな ....
(静かなるもののかげりに
文字は ばらばらになって
ぎこちない句読点をうつのをやめた)
とぎれとぎれ斜陽誓詞をよみあかす
きょうゆう の後の
接続を どこにも連ねることが
できない
....
電気をつける前に、浴槽にはカメがいた
あおじろい水、むっとする匂い
消しましたが、
ところどころ壁のちかく漂白された穴が
ぽつんと空いて
男が立っていると影は嘘になり ....
孤独を繕う句読点を無造作に並べて
線でつなぎとめただけの街
意味のない言葉は
空白を満たし
ちからなく溢れた
(思いのほか冷たい。)
それから
未消化の確執のように
近づいて
近づい ....
溢水の、細胞ははがれやすさに
幾度となく さざ波は
ついて はなれ
たい
鶴がいなくなった
あとと、折紙
錯綜するりんかい線が と
自由自在に満たされた溢水の頭上
絵 帆 ....
そして、
めまぐるしい呼吸に
ふさがれる 漂白された個室
あなたは白と孤独を分けいる
つながりは水平線のほつれを装って
回廊の花びらを屋内に引き延ばし
いちまい 一枚
見た ....
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