コピーライターの世界では「正しい国語ができる奴は二流。国語を破壊する奴が一流」といわれています。
破壊する快感と、その間抜けな努力を楽しんでみませんか?
一文字だけ変えて、笑える言葉、意外な言葉、目からウロコの言葉を作りましょう。
言葉はこわい。言葉はたのしい。さあどこまでチャレンジできるか、一字のバンジージャンプ。
ふるはせてなくためのむね冬薔薇
本日のお品書き~ラタトゥイユ
夏野菜の押しあひ圧しあふラタトゥイユ
この夏もラタトゥイユを喰いに食った。作り方が簡単、というかないようなものというかそこがいい。火を使いたくな ....
酸いも甘いも
からすみもこのわたも
かみわけてきたこの私だから
若い女性からよく相談を受ける
「結婚しようかと」
「僕と?」
「まさか!」
「結婚ねえ」
「どうなんでしょ?」
「 ....
残りの夏にかざした
みずいろの日傘をたたみながら
あのひとは言った
すでにそこに来て待っている
自分に逢いにゆくのです と
そうして
疲れたようなはじらいをのこし
鈴蟲寺の石段をのぼって ....
本日のお品書き~素麺
からだのすきとほりゆくそうめんの昼
「素食」なる言葉が流行ったのは、いつ頃だったろうか?粗食ではなく素食。化学的な加工のない天然自然のものを食べようという提 ....
本日のお品書き~イカ~
世界の中心で叫ぶ「イカが好き」
イカが好きすぎて困る。特に寿司屋に行くと困る。イカしか注文したくないから困る。最初は「イカ二貫、ヘイ!」「ゲソ二貫、ヘイ! ....
ふと気づいたんだけど。
「小」て言葉は妙な働きをするよね。
ずるい、というより、小ずるい、ほうがずるい感じがするし、
馬鹿にする、というより、小馬鹿にする、ほうが馬鹿にした感じが強くする。
....
本日のお品書き~鰯の刺身~
鰯漁三千世界へ鱗飛ぶ
生来の魚好きで、なんでも自分で三枚に五枚におろして食ってしまうが、なかでも何の刺身が旨いかというと旬の丸々と太った鰯じゃない ....
本日のお品書き~冷麦~
冷麦の腹の不満とも未満とも
冷麦という奴の魂胆がいまひとつ掴めない。「今日のお昼はさっぱりと素麺にしましょ」「うん、いいね。ちょうど食べたかったんだ」 ....
本日のお品書き~アイスクリーム~
列車旅窓を売り歩く声「アイスクリン」
遥か昔の子どもの頃、夏休みで故郷への列車旅で出会った「アイスクリーム」は衝撃だった。濃厚だった。町で買 ....
本日のお品書き~ナポリタン~
頬っぺまであかく汚してナポリタン
日本の料理の中で一番不幸な歴史をもつのはイタリア料理だとおもう。夢中でナポリタンをほおばる幼児の姿は愛らしいものだ ....
本日のお品書き~日野菜漬~
白飯をうれしがらせる日野菜漬
漬物の中で一番うまいと頑なに信じている日野菜漬だが、残念ながらあまり知られていない。「いい酒は旅をしない」というが「 ....
本日のお品書き~ボルシチ~
ボルシチや一階五十円二階千円
一物二価とはまさにこのことだろう。べらぼうめ、たいめいけん。ということで、私は専ら1階の人である。
たいめいけ ....
本日のお品書き~目玉焼き~
得意料理?そうね目玉焼きかしら
目玉焼き。それを初めて見たのは家の食卓でもなく、レストランでもなかった。見たのは食堂車。目の前の白い皿に、目玉が二つ ....
本日のお品書き~煮凝り~
煮凝りや一途は愚かさにあらず
それをどこで覚えたのか、いつ知ったのか、それが真実かどうかはわからないが、魚の料理法は「一焼き、二生(刺身)、三蒸し、四 ....
本日のデザート~楊梅(ヤマモモ)~
楊梅やあまりにあしのはやき過去
いつもの道を歩いていると、足元に楊梅の紅い実が落ちている。歩みを止めて見上げる。街路樹として使われることが ....
本日のお品書き~サルベージ~
脛にキズある肉も煮込みけり
京都駅前に「へんこつ」なる店があって、名物が「サルベージ」。サルベージとは何かというと「大鍋のなべ底を浚ったもの」とい ....
本日のお品書き~パスタ~
食ひにゆく西洋うどんを空駆けて
日本のパスタの夜明けは1984年である。それまではスパゲティといえば、ふにゃふにゃのナポリタン。ママーの茹でパスタにケチャ ....
本日のお品書き~ブリ大根~
出世していま煮られをるブリ大根
今冬はいつになく寒ブリが豊漁だったとか。そういえば昨年の秋、鮭網にブリが大量に入って、鮭が全く取れないと嘆いていたの ....
本日のお品書き~サザエ~
壺焼きの落し蓋さへある手柄
なぜだろう、いまサザエが爆安だ。逗子のスーパー「スズキヤ」で、小ぶりだが六個で五百円台。一個百円しない。まさか養殖したりは ....
本日のお品書き~きのこ飯~
一膳に一山香る茸飯
松茸飯を最後に食べたのはいつのことだったのだろうか。まったく思いだせない。鰻重を最後に食べたのはいつのことだったのだろうか。これ ....
本日のお品書き~鮎~
よく見れば鮎のつくづく京唄子
最近スーパーなんぞで求める鮎はどれもこれも太りすぎで、脂もいやらしく、焼いていると炎とともに油煙のような煙があがり「お前 ....
本日のお品書き~チーズ&クラッカー
食堂車の白きクロスや夏の旅
本州の西の端の町に住む人にとって、長距離列車は都会の空気を乗せてやってくる「文化」だった。特に食堂車は田舎の ....
本日のお品書き~天婦羅~
天婦羅は衣を揚げよ鯊に塩
天婦羅は油料理などと、見た目に騙されている御仁が全国津々浦々にいるようだが。蒸し料理なんですな、実に、これが。衣は油をネタに触 ....
本日のお品書き~チャンポン~
チャンポンの具に秩序失せ世の乱れ
いまはもう思い出でしかないが、下関という町は食い物のうまいところだった。その背景には永く大陸への玄関口だったことが ....
本日のお品書き~マグロのづけ丼~
ピカソの鮃のごと中落ちの骨残る
逗子の駅前にスズキヤという食品スーパーがあり、ものがいい。実にいい。その分高い。特に魚は群を抜いて鮮度がよく ....
本日のお品書き~おでん~
まっすぐに串逆立てて関東煮
昭和三十年代に地方の子どもだった男子(とくに大阪から西)が、放課後に直行するのは春夏であれば駄菓子屋。五円のみかん水というガジ ....
~本日のお品書き 河豚さし~
とほたふみてふ虚実皮膜や河豚の皮
たっぷりの氷水を用意して、虎フグの皮を湯引く。
背中の黒い部分は二十秒。とうとおみは十秒。すぐさま氷水に入れ十 ....
~本日のお品書き『海鼠』~
関東は青関西は赤海鼠
「もうそれくらいにしていただけませんか」
店主が柔和な顔で怒っている。
ここは京都北白川「ん」。学生時代に通いつめたおでんの ....
昭和30年代というのはなぜあんなにも混んでいたのだろう。休みになれば映画館は場内のドアが閉まらないほど客が詰めかけたし、例えば別府温泉などいまでは考えられないほどの人々が押し寄せた。家族旅行と言えば別 ....
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