腕時計をつけたまま眠る
決まった時間にお腹が減るように
またぼくは金色のボタンを握りしめて
祈るように 悪い子
沈むように
きゅるりきゅるり
ぽぽぽ
....
雨のにおいがする
一年ぶりの青紫を滲ませて
水たまりは歌う
いいな
そうだ きいてよ
わたし
ほんとうはクラゲに生まれて
不老不死の体で漂っていたかった ....
昼過ぎに目が覚めて自暴自棄になってしまった日曜日の午後とか
誰にも祝ってもらえなかった誕生日とか
きみはそういう記憶に名前をつけて
また水槽に沈める
きみの水槽がまだ空っぽだったこ ....
赤 白 黄
細い指のその先で
無色の命が息をする
わたし 眼鏡はかけないの
あなたの前では 絶対
制服の下に隠した
透明な臓器
みせられないよ
あなたのためじゃない ....
ノスタルジア
また いやな夢をみたんだね
どうせなら魚になって海を泳ぎたかった
かなわなかった夢 石ころ
誰も傷つけないように生きてきたつもり
うまれてはじめて 風を切る
真っ ....
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