きみは√5を演じた。
えいえんの数列をとほく見つめて
限りあるいのちを限りなく近付けていく。
冬生まれのかさぶた、と
言ったの?
きみの生まれた日が
《最初のさんけた》
という『言葉』で ....
かれからの手紙のなか
砂埃のむこうを
夥しい自動車が過ぎて行った
何番目に僕がいたでしょうか
と、かれが問う
直前の
ぐちゃぐちゃと潰された誤字を
読むことはできなかったが
わ ....
それだけが見える
ということが、あるのか
かつて、私であった人の
私へ曳かれる眼差しと
交わる、畸形の花
びらに似た、包装紙
いちぶ尖ったアルミ缶
ゴミやゴミが裏返り、
「眠るように」 ....
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