テレビのなかに新聞記事の荒野が見えた
 するとぼくの雑記帖のなかにも
 再現された路地裏が貫通した

 ぼくの右の耳がぴくぴくと動いてラジオを差したとき
 新聞記事の荒野には
  ....
 たくさんの夜を踏み
 救いあげるべきなにを探していた
 黒い点のあつまりとかさなりをよけ
 旧国道のしずまりを歩く
 なにかに奪われたくて
 なにかを奪いたくて
 やわらかいカー ....
 夜遅く
 窓づたいにネオンがやってくる
 とてもいやらしい色をして
 ぼくの蒲団をめくる
 女のいないやつは
 人間でないものに
 女を見いだすしかない
 ぼくは七色に羽撃く鳥のつ ....
 だれかおれを連れ去って欲しい
 たとえそのだれかが
 きみであっても
 それはとても素敵なことで
 長い孤立からきっと
 救ってくれる 

 おれの人生に勝ちめなんかないのは知 ....
かつての愛のために


 去る年の一月
 吉原幸子を知った
 葺合警察の
 留置場にて
 かつての愛のために拒絶されて
 たったひとりで歳を迎えた
 かの女はこう書いてた

   ....
   遠くの木とちかくの木
   それからそのあいまできみが立って育ち、
   そうしてやがて老い、
   きみは皺に覆われてしまう
   突然の歯痛に悲鳴してしまうきみよ
   ....
 リチャード氏は
 二十四時間営業の
 駐車場に
 掘られた
 穴のなかで
 からだを埋められてた
 レスターでのことさ
 その穴は
 忘れられてしまったけれども、
 つい先日掘り起 ....
 急行列車のなか
 昼夜逆転でつらく
 眼鏡の女の子が愛らしくみえた
 ほっぺたがふっくらしてるのが
 ほっぺたがうすく赤いのが
 この子の裸のおなかをみてみたいとおもった

 化学の授 ....
   老夫どもは敗れもののおだをあげて去った
  おれには賭すものがない
  わるいが競馬をやらないんだ
  おまけに知りもしない
  六月──第二番めの土曜日
  午后五時二十九分 ....
 少年期
 学校の窓際、
 それでもうすくらいところで坐ってた
 その午后
 みんなが作文を読まされてた
 いつも口のうまいかれらもちょいとこまり気味
 いつも気どってるいぢめっこ ....
  霜月も終わりを始めて
  死にそうなほど酒を呑みたくなったある日
  送られてきたレポート文におれは楽しみを見つけたよ
  きみは確かこう書いていたね

 〈空中を飛行する脳── ....
 雑役仕事と金が尽きて、もうしばらくになる。おかしなもので足りないときほどしたくなるものだ。創作や自涜、どちらも空想と実感を一致させてゆくという点でよく似ている。台所には甘味料、香辛料、油、肉など ....  夏がようやく店頭から失せ、秋がささやかな絵看板になってあらわれたころだ。灰色がすべての、顔のない路次の途中、女の子がじぶんの服を売っていた。それも毎日、犬や猫が食堂へでかけ、ひとのすがたも同 ....
中田満帆(13)
タイトル カテゴリ Point 日付
ぼくの雑記帖(2003)自由詩1*17/5/27 21:33
太った聖者(2006)自由詩5*17/5/26 17:17
ぼくは小説家になろうかとおもった。(2011)自由詩217/5/12 8:33
ブロスの下着自由詩517/2/21 13:34
(詩へのリハビリテーション#01)自由詩6*16/12/28 1:02
銘木(2014)自由詩416/12/4 18:18
リチャード氏の埋葬に関する余興(2013)自由詩116/11/30 23:30
おもいそびれた日(2004)自由詩2*16/11/24 16:01
JRA自由詩316/11/22 2:17
乾燥したところにおいてください自由詩416/11/19 23:57
正午(2009)自由詩416/10/22 12:54
からっぽの札入れとからっぽのおしゃべり4.04.2012散文(批評 ...316/10/6 0:12
家出娘(2009)散文(批評 ...416/10/2 20:55

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