寝惚け顏ハッカの露や庭の先 ふと 夢から醒めたかのように
素足に石畳がしみる
独り雪吹きすさぶ外から暖かな窓を覗き込んでいる事に
気が付いて切なくなる
自分が立っている場所は外なのだと
思い知らされる

さっきまで ....
苦しい思いをしたからと
他人(ひと)もそうであれと願えばこの世は地獄となる

苦しみを知るからこそと
他人に同じ思いはさせまいと願い接すれば
楽土への道は拓かれる

思い返すとあの時まだ ....
目覚めた太陽のなすがまま
空に碧が滲めば

白く佇む月の裾
星々の瞬きは囁く
青い空の底
ここにいるよと震えてる

夜の帳の幕間にて
隣り合う僕らの遠さを知らず
彼方を見ては羨む
 ....
水を遣りご機嫌取りや木瓜の花 ああ、罰してください
罰してください
愚かな私を許さないで

罰してください
罰してください
その刃で切っ尖で貫いて
痛くして
このどうしようもなく醜悪な存在を消し去って
欲しい
 ....
水中花の生き死にを
誰が気にすると言うのだろう?
美しければそれで良い
上辺を飾る強さが欲しい

死臭を香に混ぜ込んで
命(いき)を留めて時を止め
美しければそれで良い
愛されたいのダ ....
朧夜を飲み込む猫や塀の上 密やかに指喰らいたし花苺 よく喋る口をサラダにして食べたら
何を言ってるのかもっと理解出来るかな?
君の手足が白魚みたいに元気だった時の事覚えてる?
さあ乾杯しよう
オードブルのオリーブを皿に乗せて
金のピックで食べ ....
ひとりぼっちの部屋の向こう
空は高くて雲がない
見上げる天井(うえ)は蒼く透け
耳鳴り満ちる静謐や

投げ出された蔓薔薇の髪
薄く重い空気が肺を撫で
水揚げされた金魚の気持ちを思う

 ....
梟 由香里(11)
タイトル カテゴリ Point 日付
寝惚け顏ハッカの露や庭の先俳句0*16/6/5 10:03
石畳と窓の向こう自由詩016/6/5 6:39
明日の情自由詩4*16/5/11 12:52
星空のコーラス自由詩3*16/5/9 7:25
水を遣りご機嫌取りや木瓜の花俳句1*16/5/3 8:20
罰と蜜自由詩3*16/5/3 0:04
水中花自由詩3*16/5/2 23:54
朧夜を飲み込む猫や塀の上俳句1*16/5/2 4:13
密やかに指喰らいたし花苺俳句0*16/5/2 4:12
メインディッシュの君自由詩1*16/5/1 23:44
白い昼自由詩4*16/5/1 17:46

Home
0.07sec.