泣き濡れて小さな光よこされている
不眠症、くすんだ心がひとつある
泣きじゃくるひとり閉じ籠ったままの空
さみしいうたかきあつめて夜明けの友とする
泣くだけは泣いて心ふやけるままに
捨て柿のよ ....
散った花のうすい日陰をゆく
迎えを待つ小さな雨にふられる
生きるつめたさを布団抱くよ
胎児のようにうずくまり朝の見たくない光
朝のつめたい便所をいったりきたり
帰りたい日々が朝のシーツくるま ....
小さな花瓶に朝が冷えている
うたた寝ゆっくり溶けている氷
冷え切った静寂の前に坐る
うすいひかりに夏の感傷吹きつける
パンクした自転車で夏を通過している
みんな同じような愚かさかかえて朝露
 ....
立てかけたギターが倒れかける夏
しずかな映画のしずけさを引き摺る
いつしか終わっていた曲と雨ふる
きつい煙草をあげた夏の畔
死にぞこないの春だ
ちぎれた雲がふいとさみしい
こんな小さな破片 ....
膝に雨の破片をもらう
廃工場に夜の闇がきしむ
朝陽に朝帰りのおかしさ
さっさとお祈り終わらせて人ごみをぬける
朝の待合室で笑えない話きいてる
奴隷あつかいうけていると同僚が笑う夕暮
酔った ....
冴え渡る赤信号のしずけさ
誰もいない青さの中にたたずむ
くやしさ敷きつめて眠れぬ夜となる
さびしんぼうの月あかりがそよいでいる
子供じみた言い訳で日が暮れてくる
たばこ眠れぬ夜を灰にするひと ....
直治(6)
タイトル カテゴリ Point 日付
リバイバル俳句120/10/31 23:00
リバイバル 抄俳句020/9/30 21:58
HOPE俳句120/8/30 21:55
罪状(自由律俳句)俳句220/7/31 21:53
一夜俳句2*20/7/4 12:27
インソムニア俳句220/5/31 15:03

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