理由は瞳でも言葉でもなく

甘い棘でいたぶって
囁きながら堕ちていかせて

憧れていたの
散らしたのは何度目の夜
秘密はいつもドロドロしてる
苦い香りに慣れた頃
横顔をなぞる煙がいび ....
空の色が変わる

大きな月を見るとなぜか少しだけこわくなるから
わたしは目を閉じ何かに祈る真似をする

幸福を散りばめた思い出はさよならのあと心を締め付ける鎖に化けた

一メートルも ....
愛を言葉にかえるようになってから
何かがこわれてきたみたい

一途であればあるほど他人の嘲笑をさそうもの


夜を与えることで運命の主導権を手にしたつもりです

愚かだなんて言わな ....
いつだって平穏を欲しがるけれど
本当は非日常を求めてる

早朝

道端に横たわる亡骸にはカラスが群がり
通りすぎるだけの景色の一部になっていることに少しだけ胸が苦しくなった


 ....
気づくと森に向かう途中
緑の中赤い屋根の家が一際目立っていて
わたしは夢中でシャッターを押す

何度撮ってもぼやけて写らないその家が神秘的だったけれど
なぜかすんなりとそれを受け入れたのが不 ....
もう優しさが違うから

グラスの冷たさも忘れるくらい心が凍っているのがわかる


「知らない」ことを恐れていたはずなのに
感情そのものをぶつけてくる瞳がこわい


この沈黙があな ....
やみくもに色を塗り続けて真っ黒になるみたいに
いろんな感情をぶつけて心を塗り潰したい

ばっさり切った髪は、忘れたからでも吹っ切れたからでもない


落とした視線の先

長い髪のシルエ ....
摘み取るために育てた花を愛でているのは
貴方の愛し方そのもので


薬指にだけ好きな色をつけて
ずらりと並べた人形の瞳の前でくちづけを交わしましょう


これは幸福ですか? それと ....
誰にも染まりたくないと
思春期の残骸のような思考を張りつけたまま
自由と空虚の違いもわからないでいる


ただ過ぎる時間に沈んでいくだけの日々


ねぇ
そもそもわたしは誰で
 ....
小さいけれど頭の片隅に確かにある言葉

とらわれないように首を傾げて微笑むわたしの癖を
あなたはいつも笑っていたね


引き出しの奥にある日記は思い出の色がつき
次のページを待ち望んでい ....
愛しく思う感情に
唯一の心を込めて


知らない色が付いたように錆び始めた指輪のこと

あなたは気づいてる?


夏と冬が交互に戯れているような日々
手を繋いでる暇なんてなかっ ....
誰かの私はもういない

過ぎていくだけの愛をどこまでも手招いて
嘆いて嘆いて心を濁らす

不特定な優しさよりも
不安定な一つの言葉が欲しかった

誰かの私はもういない

誰かの ....
空白ばかりの夜がくる

「思い出を忘れていられるのなら」


ねぇ、そろそろわかったかしら

憎むべき人へ

昔むかしの落とし物
愛の結晶?
愚かだね
眠れない夜の裏側に

貴女はそっと光を望む

目の前の花束は枯れていることに気づかず

乱暴な月に照らされて醜さを増す


たくさんの一瞬の地獄を集めたような一人の部屋


 ....
切りとった空は
ここでずっと青のまま

君が繋いでくれたから
痛みも愛も悲しみも ここで混ざる

涙で踊るこの景色さえ心地いい

ねえ

そこでは何が聴こえていますか

何 ....
信じることができない


明確な理由は胸の奥底

仮面をつけて悪魔が名前を呼ぶから
心をなぞるように静かに涙が流れてく

幸せではないけれど不幸ではない。

それは復讐という選 ....
手をつないで絶望を唱えましょう

大丈夫 こわくなんかないよ


弄ぶ首筋がきれい
躍り狂う脈も楽しそう

笑顔も愛も求めていないよ
涙も今は大嫌い


君は苦しい ....
もっともっと夜が深くなって
全てを飲み込むように濃くなって

この傷も
私の真っ黒に汚れた心も
隠してくれたらいいのに

そしたら君に
会いに行けるのに


君のこと
 ....
全ての汚れを知って
あなたは美しくなる

漆黒と深い赤

妖艶な瞳で見つめる
砕いた夢の果て

感情を散らかしたような空間で
涙と悲鳴は混ざり合う

瞬く光の中
あなた ....
命あるものだけが尊い世界に君は生きている

思い出はゴミに等しくて
過去なんてすぐに切り落とす
君には何もない

未来でさえ望んでいないのかもしれない

交わらない温度が二人の ....
ベタついた不快感
本能の隙間を埋めるように
ただ君が欲しかった

重ねる体温
本当は君なんて誰でもよかった

求めるまま繰り返す
欲情を撒き散らすだけの夜

まどろみさよな ....
ほどよく甘い幸せは
二人の熱ですぐに溶ける

さようなら

あなたの中に 幸せの余韻は

まだ残っていますか
君が君になるために見てきた世界
君が君でいるために作り続けた笑顔
そして 失ったものたち

私が私になるために受け入れた悲しみ
私が私でいるために許さない依存
そして選んだ沈黙

 ....
流した血だけが尊いの
命の深さをゆっくりと描く

苦痛と快楽の間を行き来する
剃刀の使い方

濁った瞳で見た世界
求めては去っていく使い切りの愛情
どこまでも残酷な言葉

 ....
与えられた絶望
真新しい傷に落ちる冷たい涙

嘘だと言って
思い出にならないでと

あなたに叫ぶ

砕け散った心を寄せて
気がふれるまでここにいたい

苦しいだけの現実
 ....
君は温度のない目をしてる

君は味気ない舌をしてる

君は苦しそうに委ねてる

君は子供のように泣いている

不自由なままの楽園で

君は心をなくしてる

狂っ ....
夜がどうしようもなく怖いから

空が色を変えたら
眩しい光で迎えておくれ

息苦しくなるくらい眩しい光で
優しい嘘が連れてきた孤独

埋もれてしまった君が見た世界は

心に大きな闇をもたらした

あの時聞いた残酷な言葉は

きっと二度と 君の中から消えることはない

何度目かの激情 ....
十一月の失敗作(28)
タイトル カテゴリ Point 日付
二十七時の秘密自由詩419/4/3 19:12
十八時、ネオンは夜に化ける自由詩119/1/23 23:49
優雅であざやかでそれは孤独で自由詩218/12/25 22:17
平穏と偶像と自由詩118/11/24 13:14
まどろみ自由詩318/10/30 0:01
優しさの断面自由詩118/10/24 23:05
冬の灯は、螺旋を描いて自由詩118/10/18 20:04
花束の輪郭自由詩518/10/13 22:40
回想自由詩318/10/10 21:29
片隅に自由詩118/10/8 7:50
約束、純白に汚れて自由詩318/10/6 23:46
誰かの私自由詩118/10/5 23:41
幼き日、その忘却自由詩018/10/4 23:39
祝福はいつも自由詩017/11/12 12:24
夏よ、鮮明に自由詩117/2/13 8:04
水浸し自由詩217/2/2 19:20
首筋と脈自由詩015/10/28 19:55
視線自由詩015/10/15 23:39
生きるべき道へ自由詩115/10/8 19:57
共感の代償自由詩015/9/25 19:44
欲情の棘自由詩015/9/19 10:50
交わる余韻自由詩115/9/17 23:25
絶望に導かれ自由詩115/9/6 18:55
夏の夜は孤独と共に自由詩015/8/29 12:34
正しくない永遠自由詩2+15/8/21 19:50
楽園自由詩115/8/17 18:02
長い夜自由詩015/8/10 23:04
0時前の情景自由詩115/8/4 20:14

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