王将で天津飯を食べて
鳥取砂丘へ出かける
砂丘に着くのは午前1時前後
運が良ければ白い砂山に月が妖艶な光を落とし
これもランボーの永遠のよう
月と砂丘とぼくらと空気だけ
砂山の頂で寝っ転が ....
デッドストックの退色したナイキの加水分解
にきびのない男子高生の性欲
女子高生の白い鎖骨を隠すダッフルコート
狡猾なメタルフレームの背広の恒常的なしわ
様々な意志と形態の配合
薄汚れたスタジ ....
萌えあがっては散る桜の色や匂いは相対的に嫌悪の対象で、春の僕の中心は虚しい空洞だ。

君のくちびるを表現する言葉を知らず、ただ凝視するため延々と会話する。
そのはかなさの散る刹那を君自身は知らな ....
毎晩LINEで吐息を聞きながら眠る。

距離も年齢も現実的な障碍も、
切ない迷霧に隠れてしまう。

二次元の恋を三次元にするという提案は、
ゆっくり常温で解凍すべきなのかもしれない。

 ....
夢にマッコウクジラがでてきた。
夢が憎悪を顕在化するんですとクジラに相談した。

象徴交換を続けることは憎悪が増すだけです。
あなたの象徴と私の象徴を取り換えましょう。
象徴とは価値観の複合 ....
死にたいと言ったらあたしだって死にたいわよと言われたい

死にたいと言われてもねえと面倒なやつだと思われたい

じゃ死なないことにすると言うとよかったわちゃんと毎日会社へ行ってねと言われたい
 ....
タンクトップで石垣のあいだへ
かべちょろを追いかけて入り込むと
アオダイショウも涼んでて目はへろんとしていた
へびいちごは毒があると誰かが言ってた

神社のさい銭箱の下を掘って寛永通宝を発見 ....
誰も来ない二重扉の病室
無音の恐怖
永久に続く無音の孤独

体の烙印かバーコードを探す
ここは未来の牢獄なのだ
今日が何年の何月か

窓の四角い枠内に誰か映るのを待つ
手を振ってさけ ....
もういない君のことばかり考える

借りたばかりのアパートの窓辺に座り
煙草を吸っていた君の横顔の向こうに
自死した夫への邂逅があっとととか

台所用品を百均で最低限揃えて
最初につくった ....
脳の白質が壊れているらしい

溶けて甘いキャラメルの匂いがした
振るとカタカタと音がした

右脳と左脳が別々のことを考えて
感情のシナプスの可塑性が壊れ
涙を流してわんわん泣いている
 ....
ポケットの中で繋いだ
華奢な手が汗ばんでいる

コンビニの明るさに吸い寄せられるけど
欲しいものは売ってないない

君はバンドエイドを買う
何かをつなぎとめるため

意識がうつろぐの ....
実物の海は心を動かさない

観念上の海は青く凪いでいて
砂浜は足裏が痛い

修辞されて海は形式化の束縛を離れて
泳ぐ 空がそうであるように


記憶の海

漁船でいい蛸釣りしたこ ....
わたくしの思惟は老いて
白い煙になって消える

消える前に言葉に換える
震えながら生存した証拠を
手を洗うと指先が錆びていた

梅雨の湿度で錆がひろがって

ぬるい風が錆を塵土に変えた

あとに黒い墓標だけが残った
驟雨に体毛を湿らせた質朴な黒い犬
保健所の網や容赦ない投石に怯え
疑念や懇願や脅えが入り交じった上目づかいの目
その犬は私だ


バーでフローズンダイキリを注文する
大海に小舟で漕ぎだそ ....
戦争のない平和な時代らしい
確かに平和な世界には戦争はない

待合室のテレビがNHKであることに
神経質に抗議している男がいて、
受付の年配の女性がやんわりと聞いていた

祖父は紫電改の ....
ひとが死んだら星になって見守ってくれる
厨二病的だがそれでもいい なんでもいい

死んだ彼女が部屋のどこかで見てる
そう思うとなんか格好付けてしまう可笑しさ

厨二病的な喪失感は骨組が適当 ....
薬品名:空なくす

無くした空を洗濯した
図書館の本みたいに手垢にまみれていたから
雲はGERRYのダウンと一緒にクリーニングに出した
PM2.5は空気清浄機では手に負えなかった


 ....
瓦全の空を想像で謳い
何時の夜も静謐なはずで
月に吠えるのは気忙しい隣の犬だ
希望とは氷菓の当たりくじに似て

詩は偽悪

然し最早修辞しか無いし
完美な幻燈を暗幕に映じ
畸人となっ ....
情婦と味噌汁の具の話をした
善良な心と慎ましい暮らし
娘の生育を慮る燕の如き思惟を以て
韓国旅行するのだと4〜5万円で買える夢を語った
私はただただ頷いた

平日のフレンチレストランでは
 ....
マグロを入れる冷凍庫のように冷たかった
迷い込んだのだ

ここにはなにもないよ

男の肺は空洞になっていて、
向こう側が見えた

空虚、不毛、寒さ、
誰も生きていけない

どうし ....
ゴダールの気狂いピエロとおなじように
既婚だった彼女と駆け落ちした

海に沈む太陽のような永遠
ランボーの詩だ

彼女の夫は首吊り自殺した
彼女はやがて去っていった

空の碧と海の碧 ....
身体障がいも聴覚も視覚もおなじ王国にいる。精神障害者だけは二項対立の外にいる。

精神っておそらく壁の向こうはの人には渾沌だ。官僚の悪意か。医学界の怠慢か。歴史的偏見か。精神という管理社会外宣告。 ....
肺がすっかりしぼんでしまったから、
彼女の吐息で満たしました。
吐息に思えましたが、空気でした。

彼女は存在しません。

しかし、朝やかましいすずめの声などいろんな媒体に憑依して現れます ....
手垢にまみれた言葉を聞きながら、
欺瞞にまみれた手指で抱かれた。

空に一本の飛行機雲。
小学生の呑気な下校。

詩人のつくったベンチに座り、
詩人のつくった空を見上げる。

凍った ....
朝コンビニで女性銀行員の脚を見つつ、サンドイッチを温めてくださいと言うと、固まるバイトのお姉さんの瞼の裏にヤクルトレディが来る職場で働きたかったのにという来世邂逅の念がよぎり、振り返ると先ほどの脚は支 .... 目的地はない
ただ衝動だけ

カッ飛んでいったGTーR
追うボクのコルベット

真夏の入道雲

気持ちいいもの
心揺さぶるもの

ただそれだけ
金属を含まない猫は燃えるごみだから、透明の袋にいれてパッカー車が押しつぶす。

乾燥された糞尿と、二段ベッドと、聞かれなくなったCDと、硫化水素とかくはんされる。
クレーン操縦者の無慈悲で内臓は ....
アメリカにはバニラスカイって空があるらしい。
姪と散歩していたら遭遇した。
「あんなにおいしそうな空(絶句)」
というのでスターバックスでバニラクリームフラペチーノを食べた。

家に帰って妻 ....
映画がいう。

It's no use crying over spilt milk.
What's happened is happened.

違う。


指のあいだをすり抜けてい ....
じぇいぞろ(45)
タイトル カテゴリ Point 日付
深夜、砂丘へ向かう自由詩115/11/28 2:05
電車自由詩115/11/28 2:03
春を投げ出す自由詩315/11/23 18:53
プラチナ自由詩315/6/28 18:22
象徴交換と死自由詩015/6/19 17:10
死にたい自由詩215/6/16 19:36
夏休み自由詩115/6/15 20:57
閉鎖病室自由詩015/6/14 18:49
君の不在自由詩015/6/13 11:24
躁鬱自由詩115/6/13 9:12
苛立ち自由詩1+15/6/12 18:56
海を詩にするとき自由詩315/6/11 21:21
私が詩を書く理由自由詩115/6/11 20:36
自由詩015/6/9 20:35
フローズンダイキリ自由詩215/6/9 7:06
紫電改自由詩115/6/7 19:02
厨二病的な喪失自由詩015/6/6 15:25
ソラナックス自由詩015/6/6 1:30
ハメルーンの笛で自由詩115/6/4 19:25
何らかの歪み自由詩015/6/3 7:28
隠喩冷蔵庫自由詩015/6/1 19:54
気狂いピエロ自由詩315/5/31 18:56
受信料未払い自由詩115/5/30 10:51
墓を暴く自由詩315/5/29 23:00
満たされない空白自由詩115/5/29 18:59
朝の妄想自由詩015/5/27 23:14
tramps like us自由詩215/5/27 20:47
死猫セメント自由詩015/5/27 0:22
バニラスカイ自由詩3+15/5/26 18:31
既死感自由詩115/5/26 5:42

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