わたしがギターを弾く
それはね、お金を稼ぐため
カンをわたしの前に置き
道行く人に曲を弾き語る

立ち止まってくれる人は数少なく
わたしのカンの中も銭が少ない

生活するためにはこうす ....
改札口の向こう側で手を振るわたしを
最後まで見届けて
家路へ戻り誰もいない部屋へ辿り着く

さっきまで一緒にいた
あの景色が嘘のように
すべてがモノクロの世界になって

貴方のいない日 ....
川があると聞いた
先祖が呼ぶと聞いた

意識混濁の中
私はモノクロの世界へ沈む
ここではないどこかへいきたくて

わたしはその川をもがき苦しみ泳ぐ
そこで待つのは彩りのある世界
と期 ....
化学の力によって生かされる
今日もよく食べよく寝る
薬漬けになったわたし
携帯する薬をぽいっと飲み込む
この世界は化学の世界
屋台が並ぶ 浴衣姿のわたしと
わたしの視線に気がつかない君と
金魚すくいで競い合う

ひと夏で散ってしまう
花火も蝉も
そうして季節は過ぎ行く

わたしの気持ちもそうして
君に届かず ....
蚊を殺した、躊躇いもなく殺した
今日も暑さで
苦しめられる
結局眠れない
こんなもんなのだ、夏というのは
真っ白いシーツ包まれ
窓の外を眺める
まるで違う世界のように
せかせかと動く社会

わたしは個室にぽつりと佇む
決まった時間の食事と清掃
微熱続きの眠れない夜

ベッドの上で1人
 ....
彼は夜が明けるころ家を出る
毎日船に乗り 魚を捕る
魚の気持ちなどつゆ知らず
網にかかった魚は決して逃れることができない

彼は今日もへとへとにくたびれた体と
たくさんの死んだ魚を持って家 ....
1つ歳をかさねる
ローソクの数が増えるごと
わたしの自由が葬られてゆく

生まれてしまった限り
死ぬまで続くこの1日

今まで楽しかったことなどない

許される喫煙や飲酒
わたしは ....
「なんであめんぼうは水の上を歩けるの?」子どもは問う 
藻のはるプール ぷかぷかと浮く
ぽつりと1人ぼっちで まるで今のわたしのよう
地に足つけず わたしはあめんぼう
のろいぞ、とみんなに言われる

わたしは雨の中動き回り
晴れの日は殻の中

ひょいと持ち上げられては
人間に弄ばれる

これでも地に足をつけて
踏ん張って生きているのだ

わたし ....
気づけば私の周りは
洋服にまみれていて
ピアノもデジカメもあった
たくさんの本に押しつぶされそうになり
今にも倒れそうなCDのタワー

気づけばもういくら
使ったのかわからない

そ ....
からまる2人の糸
ほどこうとすればするほどもつれ
紡ぎ方を知らない私たちは
このままどうなってしまうのであろうか

いつの日か紡ぎ方が分かる日がくるのであろうか
それともぷつりと音を立てて ....
どうしてわたしと
出会ってしまったのだろう

わたしのこの気持ちは
どこへ向かっていく

貴方には彼女という
存在がいるのにも関わらず

抱いてはいけない気持ちを
抱いてしまった
 ....
わたしは貴方の名前を知らない
貴方はわたしの名前を知らない

週に5日は顔を合わせるのに
そのスーツで凛とした姿は
毎日わたしの目を釘付けにする

貴方の待つバス停と
わたしの待つバス ....
愛とか恋とか売買できるものだと思っていた

遥か遠い叶わぬこの気持ち
たくさんの壁があるこの気持ち
声だけで繋がれるこの気持ちは
一体なんと呼ぶのであろう

貴方の頬に触れたいこの気持ち ....
大きなくぼみ 大きな水たまり
いつもはみな素通りするくせに
雨が降って 水たまりになれば
嫌そうに避けてゆく

たくさんの雨粒が
わたしのくぼみに入って
今にも押しつぶしそうな
灰色の ....
私は虹が嫌い 混ぜると灰の色になるから
どっと降った雨のあと 照りつける太陽

水たまりを避けて歩く人々
ぱちゃぱちゃと遊ぶ子供達

反射する青色の空
さっきまでの大雨が嘘のように
憎 ....
地球はくるくる回って
人間のエゴを塗りたくられて

人間が作ったものに
人間が苦しめられる

きらきらしてたらいいのに

一部の黒さが反射して
全部全部真っ黒になる

地球は万華 ....
今日もくるくる地球は回るのに
みんなせかせか働くのに

わたしは今日もベッドの上で天井を仰ぎ
お昼にアイスクリームを食べる

むしむしとした鬱陶しいほどのこの湿度は
今もわたしを包み込む ....
ある日ある時 
何の前触れもなく
ふとした拍子に
感情が高まり 荒れ狂い

真っ赤な熱い液体を噴き出す
それが私の血液だと知る
人々は真っ黒な闇を粉塵と呼んで
それに困り果てる

 ....
アルコールが私を蝕む
全ての物事が愉快に思え
硬い表情が解かれる
脳内はぐるぐる回り
身体はふわふわと弄ばれる

朝から空けたその缶は
もはや何本目かさえ忘れた

一時の快楽を覚えた ....
今日も わたしは飼われている
捨て犬になることは許されない

白衣を着た悪魔に
見えないリードに繋がれて
薬という名のおやつを待つ

たくさんのハッピーと
たくさんの死にたみを抱えて
 ....
小さな小さな金魚鉢に入れられ
酸素を与えられて
エサはまだかと待ち
ガラスを叩かれては怯える

わたしから見えるモノクロの世界は
恐怖以外のなにものでもない

それでもわたしは
ひら ....
夜の闇があるからお星様は輝けるのよ、
誰かがつぶやいた

それなら、わたしたち障碍者がいるから
健常者の輝ける世の中なのであろう、
そう捉えた

決して解ることのないこの世界
わたした ....
天道虫はみなかわいがる
ゴキブリはみな嫌う

蚊は一瞬で殺されてしまう
カブトムシは大切に育てられる

みんな同じ昆虫なのに
扱い方がまるで違う

わたしたちは檻の中にいる
障碍と ....
まだまだ生きろと言われる
みんななにも知らないくせに
向けられた刃物
目には見えぬ言葉のナイフ
摘み上げられ乗せされた天秤
もういいでしょう、もういいでしょう

突然に漆黒の闇が襲ってき ....
白衣の悪魔からもらった
白い粒たちを飲み干す

ひんやりとした床に寝そべり
四角い空を見つめる
雲は流れ 空気は色を変える

ぽわぽわとする意識の中
ただ二酸化炭素を吐き出し
何の生 ....
わたしは書くことができます
わたしは読むことができます
わたしは飛ぶことができます

ビルの屋上に立って 靴を揃えて
つま先を引っ掛けて
最期の言葉を残し

そこから一歩進むだけ
ほ ....
低気圧 激しい頭痛に晒されて

緑は風によって勢いよく ざわざわと音を立てる

今日もわたしはベッドの中
じまさん(52)
タイトル カテゴリ Point 日付
もの弾き少女自由詩215/8/16 21:35
「遠距離恋愛」自由詩215/8/11 22:04
三途の川自由詩115/7/29 21:12
ケミカルワールド自由詩015/7/19 17:33
夏の片想い自由詩215/7/17 21:07
熱帯夜自由詩115/7/17 21:04
入院中自由詩015/7/13 10:56
自由詩0+15/7/5 20:56
誕生日自由詩015/7/5 20:45
あめんぼう自由詩015/6/27 21:02
かたつむり自由詩015/6/27 16:28
散財自由詩115/6/26 21:41
青い糸自由詩215/6/23 22:56
叶わぬ恋心自由詩115/6/23 14:46
片想い自由詩015/6/23 14:23
売買される恋愛自由詩315/6/22 22:50
水たまりとプリズム自由詩315/6/19 22:03
七色のプリズム自由詩315/6/19 21:36
真っ黒万華鏡自由詩115/6/19 17:02
華の金曜日自由詩215/6/10 21:05
大躁転自由詩115/6/3 20:17
酒中毒自由詩015/6/1 21:35
わたしは飼い犬自由詩115/5/30 21:59
金魚とわたし自由詩415/5/27 16:15
闇の中自由詩315/5/24 17:08
檻の中自由詩115/5/24 16:34
フー アム アイ自由詩415/5/21 23:08
脳内反応自由詩115/5/21 22:55
アイ キャン フライ自由詩115/5/19 22:40
台風自由詩215/5/19 1:29

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