うらうらと 霞む里和に 薄墨の 花にまつわる 鳥のさえずり


うららかに 山は霞みて 山桜 花散る里の 麦まだ青し
うす赤く 少し伸びたる バラの芽に
ちいさく光る 霧雨の粒
カサコソと 踏み分けてなる あぜ道に 尾花が光る 里の夕焼け 曽根の干潟の中天に
まんまる月が渡る夜
海の中にはキラキラと
故郷照らす月の道
海の中ではカブトガニ
ツガイでゆらゆら潮に乗り
産まれた渚を目指す道

泳ぐためのヒレもなく
ただゴツ ....
ふる里の彼岸花さく夕暮れに 落穂拾いの煙たなびく
遠き日の幼き子らが踏み惑う 彼岸花さく里の夕暮れ
さやと吹く風に揉まれて舞う落ち葉 情(こころ)さみしやしずむ夕焼け かざし見る 皿倉山に 雪煙り 5寸のびたる 庭のバラの芽

むねおどる 春はきにけり わが里に 霞む鹿の子が 山路を登る
とき来れば 花は開きて 花は散る 訳も問わずに またときは行く 梅雨そらに 家を背負って 角だして のどかに進む カタツムリ見ぬ いつもある 気にもかけない 星ボシが もの思う夜は なぜかまたたく 濃く薄く 風にくるりと オリーブの 鳴子のごとく 光る雨粒 あの頃は 住処探して 山の端に 下れぬ夢路に 登るさそり座 子等眠るさとわの森にほの白い卯の花かおりホトトギス鳴く みどり風 子ら安んずる 春はすぎ 霞む黄かぜに 弓なす御国 皿倉に 登る若葉の 春鹿の子 君なき里に ホトトギス鳴く 青葉に光る水滴
そっと覗くと水滴の中に青空と赤い薔薇が見える
丸々と太った蜜蜂
小さい虎のパンツの細い蜂
バラの花に羽音のハミングが響く
赤・白・黄色
虫たちを誘う花の装い
甘い香りが漂 ....
山ぶかい
精進料理の
聖らは
芽吹く若葉の
命を知らず
うらやまし
その日暮らしの
小鳥等は
かすむ春日を
歌って暮らす
故郷(ふるさと)の人無き駅にたたずめば霊(たま)あるごとく花の舞い散る かぜ光る若葉の森に鮮やかに山の桜に鶯渡る いく春の季(とき)急かせる花散らし 舞う花の中ひとり彷徨う 霧が立ち不如帰鳴く夕暮れに茜に匂う 薔薇の芽の露 かすみ立つ里わの花に小鳥まう長き春日を声聞き暮らす 残雪に春のひかり溢れ
谷の椿、メジロ飛びかう
遠く福知山(ふくち)は霞み
山の色ほのかに青し

小雪舞う寒さ和らぎ
季節の香、かすかに甘し
白き雲、のどかに漂い
鳥の声、野山にこだます
水ぬるむ彼岸の淡き水辺には笑(え)まいの匂う君の面影 この春さいごの日曜日
鎮守の森の桜花
こぼれるほどに満開で
甘いピンクの春風に
はらりはらりと髪に舞う。

花の便りにさそわれて
野越え山越え谷越えて
老人だけの里山で
300年も生 ....
お彼岸の街を彩る真しろきのこぶしを濡らし春雨の降る 私にゃ小さな夢も無い
おとう(父)は、昭和の春の夜
サナトリウムから旅立った
おかあ(母)は、平成の認知症
旅立つことさえ忘れてる
田舎の家は朽ちはてて
今じゃ住む人誰も無く
私にゃたい ....
春の日に照りゆく雪は暖かく春雨こいし紅き薔薇の芽 整えた旅の衣もふと見れば木枯らし寒い墨衣
星野つばき(31)
タイトル カテゴリ Point 日付
一本桜短歌224/3/28 9:23
初春バラ短歌424/3/1 19:02
_短歌023/11/23 12:48
曽根干潟の兜蟹自由詩023/10/17 14:27
里の秋短歌323/10/14 10:01
初秋短歌423/10/5 17:43
短歌016/4/6 10:39
解脱短歌015/7/6 19:44
カタツムリ短歌115/6/27 7:11
夜空短歌215/6/27 7:01
オーリーブの若葉短歌315/6/19 11:32
バブルのころ短歌115/6/17 10:16
初夏になりました短歌515/5/23 12:39
安倍さん 日本の行く末は短歌015/5/11 18:10
季節は巡る短歌115/5/3 11:42
ぶぶんぶん蜂が飛ぶ自由詩415/4/23 13:22
動植物の命の重み短歌215/4/15 21:24
解脱短歌515/4/14 13:24
限界集落短歌715/4/8 9:55
薫風短歌115/4/6 13:57
花が散ります短歌215/4/3 12:55
霧が立ち不如帰鳴く夕暮れに茜に匂う 薔薇の芽の露短歌015/3/30 20:22
かすみ立つ里わの花に小鳥まう長き春日を声聞き暮らす短歌215/3/29 20:42
早春自由詩115/3/24 13:54
お彼岸短歌115/3/23 21:12
去年の桜自由詩515/3/20 9:53
こぶしの花短歌115/3/20 9:02
私に満足感がない自由詩315/3/18 9:20
薔薇の芽短歌115/3/17 10:35
墨衣短歌015/3/16 10:06

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