なにもしようとはしないことをしようとしつづけるあなた


女のいない楽園で王を名のり その身に起きた 起こらなかったことのすべては
カラフルな電影にゆれる参道のウィンドウを行き交い
 ....
映画を観に行くとパンフレットを買う。パンフレットを買うために映画を観に行くこともある。小さい頃に家族で映画を観に行くと親が買い与えてくれていた名残りだと思う。今時パンフレット? お金もったいないじゃん .... からだのかたいわたしには瞑想の才能もないようで 腹式呼吸と胸式呼吸のちがいもつかめず

窓ガラスから射し込む光がなんにでもなれるというわたしのからだをぼんやりとさす


かたちを変えから ....
この世に子を産み落として育てる自信など園子にはなかった


どちらの男の種かも分からないのだからなおさらだ


女の不貞は男のそれより罪深い そんな古めかしい考え方に園子は頷けなくもな ....
すべてが繋がった世界はすべてが脆弱だ ─ANON ─



鉄の掟が好き。汝、殺すなかれとか。
血の掟も好き。裏切り者は許さないとか。


さすがに人を殺すことはないと思うしそう願 ....
こんな夜にちゃんとしたくない。地べたの気持ちをさらに貶めたい。

わたしは普段からだんまりをだんまりとして完結させる女を崇拝してる。とくべつ美人じゃなくても微温的で見学的な逃避的で露悪的な心理学的 ....
─おーい夏夫くん──


青空の炎天下


青空の炎天下


青空の炎天下



夏夫くんのこぶしが水風船みたいにパチンと割れた


ポン をなくしたグーチョキパー ....
てらてらとスピン  たゆたう    世界文学



うそみたい


ほそながいうでをもてあます JK  のめくるめく るページ

前下がりのショートボブをかた耳にかけて ....
夢売るかいじゅうに夢見られたくて 水溶性のチケットを握りしめた夏

穴空きズームで遠くを見てるようなぼくの毎日から
声がする

きっとまた会える あの日みたいにハルゼミの鳴き声が 雨が また ....
切り傷はアンダーラインでしかない


無数の 傷を追うアンダーラインを皮膚に蓄積して 一つのすべての闇の
表面の奥行きに群がり
わたしが吐く息の端に止まる
静けさ

(
白、それ ....
口の奥が何処よりも深いその人は 一人称以後の薄い唇に
なにかを落としたような声を
そっと埋める



最後の指のかたちで 語りかけながら
触れたのは

石の皮膚 濡れた風


 ....
ゴミ収集車が走り去るにおいを青空に運び去る春風 ボウ 遠のく作業員たちの掛け声
電線の雀たちが放つビーム
桜が咲いたね
ハロー ユース

/
遊びたりない わけない
風に育てられた髪 ....
一粒の砂から身動きが取れなくなるまえに 一粒の雨から花ひらく海にダイブするわたしは


美しい


荒波にのまれながら燃えさかる流星をキャッチするわたしは海の守護神となり わたしの大地 ....
キヨスクに並べられたペーパーの24面で指を切った朝 あなたのささやかな預言を祝福するように 雪が舞う


いくつもの花束を包んだ
ニューヨークタイムズ
ニューヨークヘラルド
マンチェス ....
わたしは殺されているべきだった


雪あかりの眩しい清らかな泥の入り江に
一切の終わりは奪われ
寒さにたじろぎながら握ってきた僅かな時間が脱兎のように消えていく


凍てつく手を握 ....
満ち足りた空虚、真空が同時に充満でもあるという逆説 ─



めくるめく露出した壊れやすい肌をめぐりゆく眼差し 二つの柔らかな暗礁のあわいが引き起こす動揺と
同時に
爪先に打ち寄せるこ ....
スクランブル黄砂店
パチスロ屋の静寂とLED 鋭い不眠 べべの乱れた地蔵に供えられたカラフルな駄菓子 懐かしい夜がいくつかの雲を通り過ぎ 行き交う野ざらしの魂たちが 側溝のゴミ屑を星のように吹き ....
冷たく未熟な言葉でなら 孤独は演算できる


あまりにあなたという人が数の埒外からはじまり 繰り返す落陽が朝焼けを見つけに来るために ( わたし )から始まる文法は両生類の戦争を回避しえない ) ....
無数の鳥が羽を散らし 冬の花に熔けてゆく


羽音だけを残して



浅瀬に見え隠れする魚は鱗に触れる水を文字のように火で濡らす

揺れる水の傍らで
魚の影は濁り

流され ....
夕暮れのざらつく人恋しさに飛び立つ平らなコウモリ


あまりあてにせずに
待つはずの
きみ

裸足の猫は垣根に消えた

せんべい布団に横たわり
断雲を眺め
さまようなにかの羽が最 ....
いつでしょういつでしょうと群衆をさえぎり時間がそぞろ歩いている
どこでしょうどこでしょうとひしめく透明に剥がれながら空間がそぞろ歩いている  )




いつ冬は季節ではなく故郷になったん ....
トランプゲーム─


積み重ねたトランプに  積み重なる三角
忽然と消えたのは
レームダック


ハッピーエンドしかゲームには存在しない 救いのないゲームも始められることがすでにハッピ ....
若く美しいモデルもまた画家をみつめている



背景は色彩を分割する役割しか与えられず


一つの静物も足されない



窓からの景色はいつまでもあらわれることなく

 ....
過ぎ去らない過去に消し去られそうな朝になら



ゆびさきは美にとどくだろうか




コバルトやミーヌ  オランジェ、クロームの2番


なけなしのチューブ数本の匂いが

 ....
誰もいなくなった クラシカルな応接室のロングソファーで気だるくしなだれ 
祭司の仕草に告白をうながされるように
密告した

青い詐術  後追いの3秒 の 失禁

その温もりだけを飲 ....
かきつばたの肩に影のないほくろが落ちてくる


めくれたのは彼女の



ブラック バラクラバ
石油になっていく鳩の群れをみていた


盗み見られることで失われるものなどなに一つなく

ウォールストリートジャーナルと朝日の波間で
水鉄砲を撃ちあう月曜の子供たちが

迎えの車を ....
否定のない拒絶にいすくめられたマスクのなかで 小さく
咳をした


マスクの正しい位置を探しながら電車に揺られ
息で曇る眼鏡の レンズの
向こう

(窓外にあらわれてはきえる 誰も ....
夜の透明に拘束されて 光速で走り抜ける  東名


遠目で姑息なエリアを抜け二度目の約束に足止めを食らい
孤独なパーキングエリアには排ガスと血のめぐりの悪い野良猫たちの愛撫の匂いが入り ....
(この家はとても寒いね
大きな口を開けて
ぼくたちを飲み込んだこの家はとても

あの子は帰ってきてからずっと泣きっぱなしだけど
きみが忙しいってのもわかってる
指をせわしなく動かしては眼を ....
末下りょう(197)
タイトル カテゴリ Point 日付
それとなく別れてくらす自由詩222/6/28 18:08
パンフレット自由詩2*22/6/22 14:13
ヨガ教室自由詩2*22/6/18 13:47
園子とその子のそのこと自由詩1*22/6/15 12:18
人類なんて滅亡しちゃったほうがマシって思ってた自由詩3*22/6/12 11:47
愚痴自由詩022/6/6 12:26
炎天下と青空自由詩4*22/5/30 13:12
昼下がりの自由詩3*22/5/25 14:29
サマージャンボマッドネス自由詩3*22/5/8 12:24
アンダーライン自由詩4*22/5/2 13:11
桜と脳自由詩3*22/4/10 10:29
ユース自由詩4*22/3/30 17:26
わたしは美しい自由詩7*22/3/17 16:01
ペーパービュー自由詩3*22/3/11 15:09
西側自由詩2*22/3/5 14:37
あこがれ自由詩2*22/3/2 15:50
東風自由詩4*22/2/25 13:33
パイプライン自由詩4*22/2/16 17:21
越冬自由詩5*22/2/10 12:04
コウモリとひきこもり自由詩3*22/2/4 17:08
冬の寒がり自由詩4*22/1/29 18:30
3Χ0自由詩2*22/1/28 12:31
裸婦自由詩8*22/1/24 12:47
朝の絵具自由詩2*22/1/23 15:34
詐病自由詩1*22/1/22 12:16
ブラック バラクラバ自由詩022/1/22 12:12
投票の朝自由詩3*22/1/18 17:23
四月の空自由詩2*22/1/14 14:41
トーメーコーソク自由詩2*22/1/11 17:15
14自由詩2*22/1/10 10:23

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