光に
見捨てられても
光
電車とバスを乗り継いで
小川に沿って歩くと
土と石と木の古い家屋が見えてくる
あそ ....
宵闇に揺れる 高速道の灯りよりも
大好きな瞬間が訪れた
巨大なビルディング
斜め上から ....
脳がすかすかになって
狂ったように見えるから
狂牛病というらしい
何でもプリオンとかいう
た ....
「黄色い傘」
きいろい傘が咲いていて
わたしのうえに 屋根になっている
かさついた
....
曇天の下、
足早に通り過ぎていた街並みが
ぱたんぱたんと倒れ出す
書き割りの如く呆 ....
黙って手の指を見つめる
いかにも繊細すぎる指が伸びる
まるで毛細血管のよう
心も考えも何も ....
南の空に黒雲が立ち込める
殴り倒したい怒りに支配されても
沈黙し自分を責める
こころ
....
外は曇り空
親指の爪が伸びている
じっと見つめる
この歳になっても
相変わらずの不器用も ....
静寂に火を灯す人の声が
柔らかくて肌を滑るマシュマロ
撫でてあげたくなる普通の暮らし
弾む ....
目を離した隙に
幼い子供は大人になってしまい
取り返しのつかない歳月は
アルバムの中に閉じられ ....
色褪せたクリーム色の壁、不自然なほどにしんとした空気―わたしはたまにこの景色を病室のようだと ....
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