何者にもなれなくたっていいのだ。
僕のジョークに、君がたまに笑ってくれるときがあるから。
何者で ....
蓄積された責務から束の間逃避行
罪悪感などあの棚の上の上へと追いやって
見えない振りをして
明 ....
戦時中の
何が一番ダメだったのか
そりゃあ、言いたいことも
言えなかったことに決まってんだ ....
この胸に孤独があって良かった。
もしなかったら、人の寂しさに共感することができないだろう。
誰か ....
今朝は青っ｛ルビ白＝ちろ｝いぬっぺらぼうすっきりしない暑くなりそう
砂ぼこりに跳ねる光キラリ目の端 ....
お帰りなさい、あたし、うれしいよ。
って、いいたいよ。
あたし、あなたに、会いたい ....
あなたを、待っていました。
とつぜんいなくなるものだから、
街中、狂ったように探しまし ....
孤独な指先を
そっと浸すように
冷え冷えとした土の中から
上に向かって堕ちてきた
それは
....
恋という窓から距離を置くと
履かないスカートはカーテンになり
貰った口紅は背比べする
化粧 ....
平易な朝と言えばいいのだろうか
ひさびさに雪除け作業もなく道路は凍っている
稜線には水色の空がの ....
夕立ちに足を止められて
靴下が透明になる前に
ペットボトルの中で雨を拾い
飲み干したら空は明る ....
青空にむかって
わたしたちは歌った
夜はながく とても寒く
深 ....
ここに来る必要はなかった
元いた場所で充分だった
けれど
そういう考えがある種の
逃げかもし ....
あなたも
想像してみて
....
あなたも
想像してみて
....
飴玉が溶けるまでじっとして
唾を飲み込み目を閉じる
飴玉が溶けるまでそっとして
軽くジャンプし ....
私の中にいる天使はあらゆる天使を統括する天使長である。私の仕事は天使たちや人々への伝令である。天使と ....
暗闇の中で紫のけむりが踊っている
濃いみどり色の草が固まったままでこちらを見ている
私は黒い身体 ....
必要な悪と
必要な善が等しく店頭に並べられたら
どっちが先に売り切れるかな
僕は十九歳 未 ....
忙しい仕事はひと段落
やり切った感じがある
週末の予定は
特になかったけれど
ドライブに ....
眠れぬ夜だ
さぁ、始めようか
まぁ、おかけなさい
喉が渇いた
夜を飲めば
余計に渇く
笑 ....
その時僕は一匹の蛇だった
その日の昼下がり真夏の太陽がかっと照りつけていた
畑と畑の狭い道には陽 ....
悲しみは風と共に去り、苦しみが嵐と共にやって来る。
ひと時の微睡は幸福だった。
人の心 ....
開け放した窓から月光が射している。
音もなく、静かに。
妻の持つ手鏡を覗き込むと、もは ....
海鳴りが微笑み、伝えているので。
風、光、波、を、あそばせています。
る。ふ、らん。
る。 ....
我が名を、
呼べとうずくまり小雨に濡れて
黒猫を抱きしめて目をつむる
そこには ....
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