ころがった
部屋は私のせまい家
いい加減に仕事しろ
眠気に負けそうになりながら
家族の帰りを待っている
予定の時間はとっくに過ぎ
心配をしながら待 ....
洋装に日本髪といえば
私の妻のことだ
成人式で初めて結った
日本髪が勿体ないとの
母親の ....
繰り返し呟くみたいに大きな空を描く
風は大地連れ
音楽をのせる
空は暮れ
....
題名のない詩には、名前がありませんでした。
題名のない詩は愛されました。題名がないというだけで、読 ....
テーブルに前歯が
激突して以来
目が少なくて泣けない
浜辺では泣けるのに
だし汁をとって飲ん ....
{引用=窓の外、乾いた風がぱらぱらとヤマモモの葉を鳴らす。猫がきりりと座りなおす。首を長く伸ばして何 ....
鉛を擦った袖が
すっと高い
青空にひらめいて
手を振りかえすと
穂波へ消えていった
あ ....
あと何分で着くのか
うなじに尋ねる
水辺で死ぬ と
予告されたひと月前
の雲を抱えている ....
労働というものは
自然界のように複雑で
神秘に満ちている
今日俺は法務省人権相談窓口に ....
秋の横顔は
暮れる空を向き
旅立ってゆく鳥の影を
ただ見送っている
あなたも早くお行きなさい ....
ふだんは疎遠でも
連絡すれば
パッと心と心がつながるのが
心友である
白い湯気が十二月の肩をやんわりと叩きます
あとでお疲れ様でしたと
家内の肩でも揉んであげ ....
守りたいもの
大切だと思っている人
大切なもの
大切な記憶
守 ....
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