一匹の雄の野良猫が居た、根性も身なりも薄汚い野良猫であった。他人の捨てたものを漁らなければニ ....
母のことを思う
始発のプラットフォームに立つ時は いつも母に一番近づく
故郷を離れてダウンロ ....
冒頭に
今現在は詩ということが憚れるほどの
クソクソですが
遠い将来、皆様に
「これは私の死 ....
リズミカルに弾けている理由
雫は 丸いからね
どの方向にも 飛んで行けるのと
笑っているよ ....
取り立てて
何の才能もないけれど
ただ、有名にだけはなりたくて
楽器も下手だし
絵も下手 ....
春の白い空には
いつも浮かんでいる気怠い書体の半透明の文字
“Anywhere out of t ....
複雑な現象が一つの数式に閉じ込められている美しさと同じように、
複雑な情報が一つの身体に閉じ込めら ....
こころは
ときめかない
生ぬるい海に
独り沈む
愛のない
こころで
懸命に生きて ....
浮きたちそうな夢のおくで
君が叫んでいるのを
僕は、空の狭間で叫んでいるようで実は
夢おくにい ....
ささみ
長波
模様
想いならわたしのほうがと明らめる意味の種蒔き可愛がる春
あなたからわたしからとかいうでなく ....
冬のあいだは閉じていた即売所に
春の野菜が並ぶのをみにいった
空に白い梅の花が
燃え上がる ....
――ミルカ ヌカルミ
そんな回文が虻のように掠めた時
女のなにくわぬ横顔は真新しい日記帳で ....
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