[178]石畑由紀子[04/09 21:41]★2
駐屯地近くの主要道路は街のどこよりも早く除雪される(そのおかげで私の自宅前の道は雪で埋まることがまずない)。氷まつりになると自衛隊が率先して会場作りや整備、雪像作りや解体をサポートする。まつり当日の警備も任務である。駐屯地があることで街の人口は増え、支出も増える。地方都市と自衛隊は共存していると言っていい。
私よりも年若い自衛隊員と屋台で相席したことがあった。酔いに比例して口数も増える。自衛というのだから当たり前と言えば当たり前だが、彼らは未整備地帯でも自力で飲み水を作る知識と技術を持っている。ナイフと歯でカエルやヘビの皮を剥ぎ、食べる。蟻も食べる。荒地で生き延びるための訓練を重ねる。
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