[937]……とある蛙[2011 05/08 16:48]☆
作品の完成度が低いという批判について。確かにそうでしょうね。銀河鉄道は第4稿まで、春と修羅ですら出版したものに朱入れをたくさんしていたようです。彼は完成したものを目指していたのではなく常に変転していく創作物をつくっていたように思えてならないのです。そのくせ現場性を重んじている部分もあって(小岩井農場など)、不思議な作家です。この評価も好き好きです。もし編集者みたいな人がついて過去の常識を基礎にして、作品を完成させようとしたら随分詰まらないものになったと思います。
脚本家の橋本忍ではないですけれども、真に創造的な物を作ろうと思ったなら、まず自分が評論家になってはならない。それは過去の基準ものさしで創作物の善し悪しを判断するからだとしています。もちろん独りよがりは問題外ですが。
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