ポイントのコメント
[朧月夜]
散文作品として完璧で、わたしの限られた読書体験のなかでは、牧野信一の初期の私小説を思わせます(牧野のばあいは父子の葛藤がテーマでしたが)。短いなかに心理的なドラマがあり、小説家になろうやカクヨムなどでは、高評価を得られるのではないかと思います(二つのサイトでは、最近は自然主義的な作品もひそかに評価されています)。なんとなく思うのは、古典にとらわれず、パンジーの切先様の文体を保って、ということでしょうか。ハイフンなどの扱いも見事ですね。でも、縦書きで発表することを思うと、普段から全角にする癖をつけておいたほうが良いかと思います。後半のドラマティックな展開が、パンジーの切先様は小説に向くのでは?(このサイトにとっては寂しいですが)ということを思います。
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