ポイントのコメント
[たま]
一次審査を突破した最大の理由は、女子高生と馬券(競馬ではなく馬券!!)の組み合わせが新鮮だったからでしょう。こんなモチーフはだれも描けません。 描けるとしたら平瀬さんだけ。 競馬は平瀬さんの最大の武器と言えます。競馬を書かせたら平瀬さんに追いつける脚本家はいないでしょう。 ですから、いずれ平瀬さんはこの武器を生かしてプロになるはずです。 そこで、ぼくからひとつ注文です。 プロになるために平瀬さんの脚本に必要なものがあります。それは「普遍性」というものです。 普遍性とは「だれが見ても読んでも納得できるもの」です。 例えば、平瀬さんは古井由吉の「こんな日もある」(競馬徒然草)を読んだことがありますか。(講談社から出ています。) 競馬雑誌「優駿」に30余年連載されていた古井の競馬エッセイです。 古井といえば戦後日本を代表する作家の一人です。その古井が作家であることを忘れて、ただひたすら競馬を語るのです。 それはもうだれが読んでも(競馬を知らないひとでも楽しくて)納得するエッセイなのです。 平瀬さんの脚本に普遍性が宿れば文句なく入選します。足らないのはそれだけです。 普遍性を宿す作品が入選するのです。これは審査においては最後の選考理由になりますが、詩であっても、小説でも、脚本であっても、普遍性がなければ入選しません。 古井のエッセイを参考に、競馬に普遍性を持ち込むにはどうすればいいのか、いちど考えてみて下さい。 ちなみに普遍性ってのは狙って書けないから難しいのですが^^
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