曲線/エム
 

夏に向かう曲線を 

ゆるやかに描きながら

六月の空は どんどん まぶしく


その下で まぶしく 

思い出すのは

何も知らなかった あの頃のこと


傷ついても 傷ついても 

それを表せなかった

傷つけても 傷つけられても 

それと理解らなかった


臆病で 

ひたむきさをひた隠したりしていたけど

それでも 泣くことも 笑うことも

今よりずっと ひたむきだった


どうして

神様はあんな時間を 

僕たちにお与えになったんだろう?

力あふれるのに 知恵なきゆえ

何も残さず 消えてしまうような 幻を


あれが『青春』だったんて

僕にはまだ呼べない

あれが『若さ』だったなんて

僕にはまだ呼べない


あの頃の自分へも

そして、今、六月のただ中にいる誰かにも

叫びだしたいような気持ちのまま

僕はただくちびるを噛んでいる


六月の空が とてもまぶしい

僕はくちびるを噛んでいる・・・

   グループ"こころの、こえ。"
   Point(7)