即興詩会:第4回(夏の陣編)/ワタナベ
 

ぺしっ

(見て下さいあの窓の外を
(あれも私が描いたのです
(なんてざまでしょう

押し殺した泣き声

(ええ、ええ、これも
(沼です底なしの。ええ
(もうできあがります

(さあ、もういいでしょう?




ドボン

○月見里司
「絵描きたちの沈鬱」

ドアの向こうに僕は
絵の具セットを持って
ぽつんと立っていた

図工室でイッシンフランに
絵を描くみんなには
顔がなくて
どれも同じ落書きで
時計の目が
こっちを見てる

夕焼けがすごい教室にもどって
顔じゃなくて
時計にでっ
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