哀しみ皇子(4)/アマル・シャタカ
 
ぼくは哀しみを探索する哀しみ皇子

涙を宝石にする職人のオジサン家に泊めてもらって
涙のそうりょうはこの星だ
というオジサンの話を聞いている途中なの
哀しみ皇子だけど、涙の話なのは勘弁してね

「ずーっと、ずーっと、この先にいけば、海というのがある」
ぼくは海を名前だけしかしらない
オジサンはご機嫌だ
琥珀色がそうさせるのか、自分のはなしに酔っているのか
ぼくにはわからないけれど
「あれはね、実は涙なんだ」
海が涙?誰の?どうして?
「だから・・・・たとえば君がこの、涙の宝石の中にいて、涙を流したとしても
総量は変わらないだろ?」
うん
「それと同じなんだ
だか
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