夢/士狼(銀)
 

彼の右腕を切断した翌日から左目が痛み始めたがその程度でよいならば受け入れよう


E165は漫画のような瞼をしてただ僕を見ている 見ているだけ にっこりと笑んだまま死んだE165は夢の中で僕を観察している あ、右腕を探しているのかい

ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさ

恐らくそれは間違っているから12回目の途中で唇を噤む


無表情な英数字は青緑色で名前のない彼を識別する 剥皮された肉体は腐敗の速度を増して僕たちの胸腔を侵食、心臓が痛い 肺を締め付ける薬品の匂い 死体 黙祷

銀色の刃先は鈍く光り鋭く簡単にかつて生きていた細胞を裂いていく 枯れてしまった血管はゴムの様で靭帯を引っ張って感触を知る僕たちはまるで無邪気な子供だ 残酷な


前方には死体がお行儀よく並んでいて後方には頭蓋骨が見下ろしてくる ビニル手袋には、肉片。

   グループ"過程"
   Point(4)