半仙戯/佐々宝砂
 
いる人妻」を主人公にした物語仕立ての連作にしたつもりだったのだが、句会のみなさん本気にとってくださり、なにやら心配されたり共感されたりして、私は非常に困ったものだった。田舎の句会ってそんなものだ。そういう空気が悪いとは言わない。今は、ほのぼのしていいんじゃないかと思わないでもない。でも、当時の私は毎度「これはフィクションなんですよ」と説明することにくたびれてしまい、そうでなくとも摩擦を起こして鬱ってしまったため、結社は抜けた。結社にいたことは、それでも私にとってプラスであったとは、思う。今もそう思っている。
   グループ"Feminine Fetishism"
   Point(6)