わたしが死んだ後に/なかがわひろか
 
わたしは死んだ
あんたはさぞかし喜んでいるやろう
あんたは周りにいっぱい女の人こさえて
家にも帰って来うへんで
月に一回お金だけ落としていって
なんかの義務みたいにわたしを抱いて
それでまた他の人んとこ行って
こんな日いでも
あんたは悲しい顔しながら
心の中では次は誰と一緒になるか
考えてるんやろう

あんたみたいな男にひっかかったんも
それはわたしのせいや
別に恨んでる訳やない
あんたはあんたで
好きなように生きたらええ

あんた最期
わたしの顔触ってくれたな
知ってんねんで
出棺の前に隠れてわたしにキスしたん

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