記憶の断片小説続編・ロードムービー「卒業」/虹村 凌
 
第六ニューロン「小田急線」
 
 散々前戯だけして、本番もしねぇで言うのもなんだが、
舞子に口づけた俺に、恐いモノは殆ど無い。
俺と舞子は新宿に向かう。その間、俺の手はずっと舞子の髪に触れていた。
別れ際に、頬だか額にキスをした記憶がある。
馬鹿みたいに単純に、気が大きくなるモノだと思う。
その後、何喰わぬ顔をして、俺は剣道部の飲み会に参加していたのである。
汚れた舌だな。俺は愛を囁いた舌で、友達に馬鹿を叫ぶんだぜ。

 これと前後して、俺は舞子のホームページにも出入りする。
そこで、とある女子中学生とメール交換をするようになる。
名前を大竹 侑子と言う。岐阜に住んでいる女
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