ペイター「ルネサンス」 (4)/藤原 実
るいは内容に対する責務を振り棄てることを目指して、不断に努力している。理想的な詩や絵においては作品の構成要素が渾然と一体になっているため、内容あるいは主題が理知を動かすだけのこともなければ、形式が目あるいは耳を動かすだけのこともない。そこでは形式と内容が融合一致して「想像的理性」に単一の効果を与えている」
(「ジョルジョーネ派」)
『ルネサンス』のなかでも、もっともよく知られた一節、
「あらゆる芸術は音楽の状態を憧れる」(「ジョルジョーネ派」)
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