萩尾望都私論その4 十年目のスペースストリート/佐々宝砂
 
『11人いる!』(1975)の続編は、『東の地平・西の永遠』(1976)だということになっている。登場人物は同じだし、話は続いてるし、まあ間違いなく続編ではある。ではある。ではある。ではあるけどな、あたしゃ生粋のSFファンだからよ、『東の地平・西の永遠』がまあ面白いとしても、あれは認めん! 認めん! 『11人いる!』と『東の地平・西の永遠』ってな全然別な作品だと思うぞお。そもそもテーマがつながってないじゃん。『11人いる!』の正しい続編は(少なくとも私にとっては)『(タダとフロルの)スペースストリート』(1977)のみである。あれ、わたし、だいすき。

というのは前置き、の予定だが、どうなるか
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