今日、ひょっこり/海月
 
今日、ひょっこりアイツが死んだ

クラスでお調子者でリーダー気取りの奴だ
いつも馬鹿なことばっかりしていた
だから、いつか何かあると思っていたが
いくらなんでも死んでしまうとは思わなかった
クラスの人は泣いていたが泣けなかった
僕は何も感じずに流れる雲をずっと見続けていた
遠くに青が伸びている
午後になって学年集会が行われた
他のクラスも泣いていた
僕は相変わらず泣けなかった
クラスの人からは反感の目で見られた
何が悲しいのか分からず
僕は射し込む光を見つめていた
牛や豚が死ぬのには感情移入をしないくせに
人の死にはこんなにも関して気になる
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