一週間/海月
べる
有機野菜や無農薬野菜
その判断は分からなく
一番安いものに手を出す
隣家の黒猫は僕のベランダで大胆不敵に眠る
洗濯物は抜け毛を纏う
上司は抜け毛で気にしている
僕を支える鉄の針金
思い出は色褪せて錆び付いて
初恋の教師の顔すらも思い出せない
失くしたものは名前が分からないものばかりか
答えもその公式も皆忘れた
宇宙の惑星も空気の成分も忘れた
少しずつ築いたもの
一心不乱に描いたもの
煙草の煙で巻かれて消えた
こうして、一週間を繰り返した
来週も同じ未来が其処に在る
これも運命
と、アルコールとニコチンの海に流す
体に良い事なんかしてないけど
僕は今日を生きている
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