一週間 ー金曜日・後半ー/海月
自分の信用の分だけ渡された仕事
自分で築いた
信用と言う建築物
一つの柱が壊れてたら他の柱に負荷がかかり
簡単に全てが壊れてしまうだろう
実体の無いものだからこそ
儚くて切なくて
ラムネの中に眠るビーダマ
瓶を割らずとして出す方法を考える
でも、取り出せなくて・・・
僕はちっちゃな存在
君はもう待ってないだろう
それでも僕は河川敷に行く
不恰好なスーツ姿でも
一分一秒でも早く着く様に
全速力で暗闇の中を走る
耳に響く哀しい音
夜空に散る火種
一瞬の花を咲かす
河川敷に散らかるゴミ
焼きソバのパック
紙パックのジュース
ガラス瓶のラムネ
信念のビーダマは月を受けて青白く光る
君がいない場所で線香花火を一人で咲かす
小さな希望や小さな夢
叶うことなく闇に飲まれた
色彩を忘れた形
後姿しか思い出せない君
守れなかった約束
忘れていたのは・・・
それでも今日(きんようび)を生きている
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