流星雨の夜(マリーノ超特急)/角田寿星
 

海上を突っ走るマリーノ超特急は
どこまでも青い廃虚やら波濤やらが
混じりあったりのたうちまわったりで
車輌の隙間から
夜が入りこんでくる頃には
俺もアンちゃんもいい加減しょっぱくなる。
こんな夜にはどこからともなく
子どもたちの翳がやってくるんだ。
ひとり またひとり。
いつしか客車は
子どもたちの翳でいっぱいになる。

客車の最後尾は
夜になっても灯りが点らない
俺とアンちゃんは
錆びた義肢がやたらにしみて
この時刻にはすっかり眼がすわっている。
痛みはアルコールで抑えるのが
大人のやり方
子どもたちの翳がやかましくてしずかで
どうしようもない星空だ。
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