ペガッサ星人(ウルトラセブン)/角田寿星
 
また吠えている
ダーク・ゾーンの世界について
人間関係の煩わしさに
誰かの糸が プツンと切れてしまった日
それでも住む星があるのは
素敵なことなんだ とヒラメさんは云った

木洩れ陽のなかをヒラメさんと歩く
またはダーク・ゾーンに行ってしまったままの
ヒラメさんの残像と 歩く
たとえばきみが成層圏をぬけた時に
振り返るとそこに地球がなかった時の気持ち……
たとえがわるかったかな
眼の前の風景が突然消えてしまったり
それならば 空気がなくなっていく恐怖や
人類最後のひとりに
きみがなってしまったとしたら

首を傾げてほほえんだのは
どちらだったんだろう


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