ハーレスケイドへの旅(二)/
朧月夜
賊ヨランは気色を変えないようであった。
白墨(チョーク)を使って、ヨランは床に複雑な文様を描いてゆく。その様子に、
アイソニアの騎士もエイミノアも呆気に取られていた。
「もうじき済みます。これがハーレスケイドへの門です。わたしはあの時、
暗視によって、我らが囚われていた牢獄の床を観察していたのです……」
アイソニアの騎士、エイミノア、そしてヨランが佇んでいる床に、一つの魔法陣が記された。
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グループ"クールラントの詩"
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