ヨランの挑戦(十五)/朧月夜
 
々に、この地から去ることだ」
「そうは行きません。この旅には、この世界の行く末がかかっているのです」
ヨランは、汗を滲ませながら、言った。オーマルは一瞬、目を瞬いた。

「ならば、従(つ)いて来るが良い、ドワーフよ。そして、その取り巻きたち」
と、オーマル。一同は唖然とした。そこで、一行の主従が逆転したのである。
この旅は、エインスベルを救わんとする盗賊ヨランの一行、という形となったのだった。
   グループ"クールラントの詩"
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