薄明の中で(八)/朧月夜
 
ね。クールラントの民の中には、
 いいえ、この世界の民の中は、明日の食事にさえ困窮している者がおります。
 そんな民を救うための策など、未だこの世界には存在していないのです」

「そうだ。それ故にこそ、争いが起きる。次の戦争は間近に迫っていると、わたしは思う」
「そうなのですか? わたしは何も聞いてはおりませんが……」
「それもそのはずだ。次の戦争は、個人の思惑が起こす戦争なのだからな」
   グループ"クールラントの詩"
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