業務日誌/竜門勇気
 
べきことに二度目の羽化を果たした。古き肉体から、俺の”物事”が”過去”が帰ってくる。可憐な毒が)に向かって振り上げた腕を俺はゆっくりと下ろした。
そして、そっと ”左” に投げた。
「おばちゃん」 の嬌声が聞こえたような気がした。それを俺は聞いてはいけないような気がした。
目を閉じる。何も聞こえない闇に俺は身を投じる。これでよかったに違いない。きっと間違ってはいない。

誰にとっても過去が素晴らしいってことは、ろくなもんじゃないはずさ。
   グループ"クォート"
   Point(1)