砂の民/そらの珊瑚
ある)
世界の秩序が狂うことの方が大きな問題である
「杞憂で終わればいいのだけれど」
しかしミス ドリアンの直感は当たってしまった
最初に異変に気づいたのは紙の民の長老J.Wであった
かつて彼はバラモンの司祭であった。
(その頃紙の民は徹底した身分制度の上に成り立っていた。そしてその制度をなくしたの が何を隠そう、J.Wであった)
夜、ページを閉じてそっと身体を本棚に立てかけると、小さいけれど確かな違和感があった
じゃり……
しかし気のせいかと思いそのまま朝まで眠ってしまった
朝起きて昨日の続きを読もうと、挟んでおいた栞を開いたのだが(それは愛用の瑠璃鳥の柔らかな羽であ
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