【批評祭参加作品】村上春樹の過大評価を考える/番田
理描写なのか?風景描写なのか?本当にはっきりしない。わたしはそれに、本当に長い間彼の小説を読んではいない。長編を書くようになってから文体が間延びするようになってしまった。また、私は売れている本などあまり好きではない。
要は彼の書きだすものは芸能人の描くエッセイのようなものなのだ。そうなのではないというのなら、あんなにたくさんの人の賞賛を得ることなどできないだろう。彼はアメリカ人作家を翻訳してみたり、文の中にかつて大量生産国家だった頃の商品をモチーフとして引き合いに出してみるところもよくわからない。村上春樹の書いた作品のルーツは、どちらかというともっと日本的なものと似ているのだと思うのだが
[次のページ]
次 グループ"第5回批評祭参加作品"
編 削 Point(3)