土塊(つちくれ)ー縄文3ー/……とある蛙
 
遠い昔の縄文の
汚物の塚を保存する
歴史保存の尊さか
ヒマラヤ杉に隠された
世界規模の気候変動
遮光土器は本当に
差し込む闇が横一線



土塊(つちくれ)の中から捻り(ひねり)出す
土器という名の地球の欠片(かけら)
想像できるは手の感触
己れの理解の範疇で
無為自然に生きてきた 無知三昧のその瞳
土器と土塊(つちくれ)その違い

さらに離陸した人類は
土器以上の物になり
それが我が身に知れたこと
器が器
つまりは
その日暮らしの生活で
縄文の目線に追いつけない

土器の宇宙は土塊の
見た目は無意味な縁飾り
S字宇宙の中心へと 
火炎土器とは言うけれど
ほんとに火炎かさっぱり不明

S字宇宙の中心で
紡ぎ出された数二つ
4は空間、東西南北
3は時間、現在過去未来

錫杖を持った観音か
錫杖を奪われた地蔵なのか
高い転びの視線なのか
吹き上げる温泉か
考えたところで今日もまた
あいも変わらず飯喰らう虫


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