薔薇のこと/はるな
 
が変化する必要があることを掲示している。

熱いシャワーや、爪を染めたり、男の人を抱いたりして、年齢を実感しても、それはわたしの外部のことであって、わたし自身の変化ではない(のかもしれない)。わたしは未だここにいて、卵のうすかわのような膜のなかで、あるいは、自分ひとりだけが膜の外側にいるような心持ちでいる。

ちいさな薔薇を買った。薔薇は親指の先ほどの蕾と、つやのある葉と、ささやかな刺をもっている。蕾はこいピンク色にすこし白がまぶっている。花が開くとマーブルのようになるよ、と花屋のおじさんが言っていた。
  グループ"日々のこと"
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