夏のこと/
はるな
、自分のために。短いスカートにかかとの高いサンダルを履いて、あかるい街をあるいている。でもそれはポーズだ、とだれかが言うかもしれない。数年前にしていた、窓のこちらがわで立ちすくんでいたような、与えられたポーズ。
もう、わたしは立ちすくまないけれど、でも願っている。こんなにわたしから遠い夏がはやく去ってしまって、だれもが遠くなる、それで存分に途方に暮れられる冬がきますように、はやくきたらいいのにと。
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グループ"日々のこと"
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