すること、しないのこと/はるな
 
も、必要があってすることなんて、ほとんどないのだ。
しない理由がないからすることがいつも、重要なのであって。
生活においては、信念はなにをするかよりもむしろ、何をしないかに宿る、という文章を、何で見たかは忘れたけれど、ともかく何かで読んで感銘を受けた。
でもいまは思う。
しない理由がないことだけが、それをするべきただひとつの理由なのだ。

そんなんぜったい、誰のこともほんまには好きちゃうわ。
女の子はそう言っていた。いつでも香水の匂いがする子だ。仕事にも遊びにもまじめなのだろう。力いっぱい、という感じがして良い。この子は、まだ、冬瓜のにおいを気にしたりしないのだろうと思う。
思いながら、あしたは鱈のシチューにしようと考えている。

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