すること、しないのこと/はるな
 
のものと言ってさしつかえない日々。日に何度か、実家の母にメールをする。他愛のない、穏やかな日々そのものの。

たとえばそれらの全部―夫と待ち合わせをして帰ってきたりだとか、野菜を見極めて買ったり、一月か二月に一度美容院へ行ってのヘアケア、とか、あるいはいまの夫と暮らし始めたことそのもの―は、わたしにとっての自然だった。なんの違和感もなかった。むかしからそうだった。わたしはひどく臆病で腰が重い人間だけれど、何かを決めるときや、その決定にしたがうとき、それらはなんの不自然さもなくわたしの生活になった。学校や、仕事や、あるいは恋愛も。後悔というものをしたことがないし。ああしていれば良かっただとか、あ
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