平坦な戦場で僕らが生き延びること/高田夙児氏の詩について/渡邉建志
みたいにいつのまにか
零れ落ちていく
いつ 落ちたのか
わからないまま
いままでの「わけがわからない」意識の流れは、どうやら日常のさまざまだったらしい。日常は「零れ落ちていく」、まるで自転車でポケットからいつもなくなっていくピースみたいに。こうやって、話はやっともとの場所に戻ってきた。
それでも真夜中
自販機の前でピースを買う
二百八十円
おつりの二十円はいつでもおいたまま
誰の手に握り締められるのか
考えて 道を歩く
点火/点火
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