因数分解中毒者のために/小林レント讃2/渡邉建志
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この詩は、何度か読み返して、その映像が目に映るようになるのに時間がかかったけれど、いま読むとすぐその絵が鮮烈に浮かんでくる、ぼくにとってこれはそういう詩だ。
透明な立方体の中心を
見極めようとする 君
硬直したままゆっくりと
倒れてゆく僕の身体
ゆっくり読んでみれば、その映像は、スローモーションで割れる結晶みたいだ。第四聯の、スローモーションが一瞬とまる映像も好きだ。傾斜が「あの青い坂道」と同じになるその瞬間。一瞬を青で表現する鋭さ。
■青い怒り http://www.rondz.c
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