因数分解中毒者のために/小林レント讃2/渡邉建志
にか技術とか作為とかを超えていってしまう、力がある。
とくにここではじめて現われるレント語<LOW>には、なんともいいがたい迫力がある。朗読するとしたら叫ばずにはいられないだろう。
<LOW>・・・
ああ!僕の<LOW>・・・!
腹から搾り出すような叫び!
繰り返されるピエロという単語に、「僕」の声、「ピエロ」と読む声が聞こえずにはいられないだろう。でてくるたびに。
ピエロは僕を鎖で縛って
通路に転がす
優しいピエロ
僕は彼の視線から逃れられない
決して笑わないピエロ
優しいピエ
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